「リセッション入り」したことは 後からでないと分からない理由


「リセッション入りは近い」、最近はそんなニュースをよく目にしますが、「リセッション入り」とは具体的にどういう状況のことを指すのかご存知でしょうか。

「リセッション」とは「景気後退」のことです。

私たちが「景気後退」であることを実感する時には、消費が落ち込んだり、周りが「景気が悪い」ことを口にしていたり、給料が下がってしまったり、、、など人によって様々だと思います。

「景気後退」の定義を、明確に説明できる方は多くないのかもしれません。

 

株の取引きをされている方は、「リセッション入り」したことが分かった時点で、既に株価は大暴落…逃げ遅れて大損してしまった、、、そんな話はよく聞きますよね。

では「リセッション」を先取りできれば、株価が暴落する前に逃げることができそうですが、「リセッション入り」したことは後になってはじめて分かります。

では、なぜ「リセッション入り」したことは後にならないと分からないのか、、、そして、過去に起こったリセッションから学ぶ、米国株の投資判断について考察します。

 

リセッションは後にならないと分からない理由

まずリセッションの定義についてですが、アメリカの場合は、GNP(国民総生産)が2四半期連続して前期を下回れば「リセッション入り」したことになります(リセッションの定義は各国によって多少異なります)

えっ…?GDPじゃなくてGNP?・・・と思った方は賢いです。

 

一般的には、国の成長率を示す指標は、GNP(国民総生産)ではなく、GDP(国内総生産)が使用されていますからね。

両者の違いを簡単に説明すると、GDP(国民総生産)は、国内で生み出された所得を示すのにたいして、GNP(国民総生産)は、国内と海外の両方で生み出された所得を示します。

アメリカは、海外で展開するグローバル企業が多いため、GDP(国内総生産)ではなく、GNP(国民総生産)の方を使用しているのではと考えられます。

 

ちなみに日本の場合は、リセッションの定義は決まっていないようです。

「アメリカがリセッション入り」すれば「日本もリセッション入りしているだろう」、定義が決まっていない以上、こんなざっくりした感覚かなと思います。

 

では、どうして「リセッション入り」したことは、後にならないと分からないのでしょうか。

それは、GNP(国民総生産)が四半期(1~3月、4~6月、7~9月、10~12月)ごとでしか発表されないからです。

「リセッション入り」の定義は、「GNP(国民総生産)が2四半期連続して前期を下回ること」なので、例えば1~3月に前半期を下回ったとしても、6月になるまでは「リセッション入り」しているかどうかは分からないことになります。

 

しかし最近では、過去の様々なデータ検証により「いつリセッション入りするのか」、それが大まかですが予測することが可能になっています。

その最たる兆候が、米国債の長短逆転現象である「逆イールド化現象」が現れたことですが、それにより1~2年後に「リセッション入り」する確率が高いと言われています。


リセッション入りする前の投資判断

 

ではアメリカを例にとって、過去のリセッションと株価の関係を見てみます。

アメリカが、直近でリセッションしていた期間は、私たちの記憶にも新しい「リーマン・ショック」「ITバブルの崩壊」です。

 

  • 2001年3月~2001年11月(ITバブルの崩壊)
  • 2007年12月~2009年6月(リーマン・ショック)

 

特にリーマン・ショックの時には、「資本主義社会が崩壊するのでは?」とまで言われるほど、世界経済は大きく落ち込みました。

 

 

上の画像は、アメリカの大型株指数であるS&P500における2000年からの過去チャートです。

ITバブルの崩壊と、リーマン・ショックには、当然のことながら株価も大きく下落しています。

 

 

では、分かりやすく「リセッション入りした時期」に、縦の赤線を入れてみました。

 

「ITバブルの崩壊」では、2003年3月に「リセッション入り」していますが、リセッション入り時には既に株価が暴落していることが分かります。

「リーマン・ショック」では、ナイアガラの滝のような株価大暴落が起きる直前に「リセッション入り」しています。

「リーマン・ショック」時においても、アメリカ政府は「リセッション入り」を発表した時に「もう既にリセッション入りしていた」など発言していたこともあり、株を高値で売却しようと考えている人は「リセッション入り」してからでは逃げ遅れる可能性が高い。

 

それもそのはずで「リセッション入り」は、定義として4半期ごとにしか発表できないため、「リセッション入り」したときには、既に景気がかなり悪化している可能性が高いからです。

 

株価というものは、経済に敏感に反応して先取りする生き物のようなものです。

つまり、実体経済が落ち込んだ時には、既に株価が下落しているのは当たり前のことなんです。

 

 

今は米中貿易戦争の影響で、中国をはじめとして、ドイツや韓国など世界各国で「リセッション入り」が近い状況にあります。

世界経済が鈍化することで、必然的に、アメリカにもブーメランで帰ってくるため、私個人的な意見としては貿易戦争はこのまま続けるべきではないと感じています。

アメリカのためにもです。

 

さて、今回の結論です。

今後トランプ大統領が何をしでかすのか分からないですし、世界経済の展開が不透明なため、私たち投資家ができる最善の選択の一つとしては、

「コツコツ積立投資をすること」です。

何があっても動じない不動心で頑張っていきましょう。

まとめ

株の短期売買をされている方は、「リセッション入り」が発表されてからでは遅い可能性があります。

しかし、「リセッション入り」が近いと言われている今でも、

  • 今から投資をはじめようと思っている方は、今すぐはじめるべきです。
  • 投資信託で積立投資をされている方は、そのまま続行します(ただし、良い投資ファンドに限る)。
  • 株の短期売買をされている方や、ETFなどで売り時を模索されている方は、そろそろ暴落を警戒した方が良い。

ということが言えます。

ただし、暴落はいつ来るか明確に分からないため、「コツコツ積立投資」をすることが私のオススメ投資法であり、実際に、それは多くの人にとっての最善の選択であると思います。

 

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